東京高等裁判所 昭和45年(ネ)3187号 判決
訴訟上の書類の送達は法定の形式に従って当事者その他の訴訟関係人にこれを交付してその内容を了知させるなどのためにする裁判機関の命令的、公証的な訴訟行為であると解すべきであって、受送達者が誰であるかは何びとにあてて送達すべきかの問題であり、受送達者でなくても書類の交付を受けるべき送達受領者も送達受領の権限を有するが、受送達者自体を誤った送達は、責問権の放棄と認められる事実のない限り、すべて無効であるといわなければならない。
そうして、債権差押命令は第三債務者に送達があったときに、差押の効力を生ずるところ、債務者および第三債務者に対する送達は裁判の告知であると同時に債権に対する差押の執行の意味もある。従って、第三債務者が法人であればその代表者または支配人など一切の裁判上の行為をなしうる代理人が名あて人であり、国であれば、その債務の支払を担当する所轄官庁の支払命令官を名あて人とし、これを受送達者とすべきものである。
(浅賀 田中 川添)